滋賀県彦根市に本社を置く株式会社平和堂は、2022年12月9日(金)からネットスーパーを開始しました。平和堂は滋賀、京都、大阪を中心に約150店舗のスーパーを展開する企業です。最近ではライフや西友など大手スーパーマーケットチェーンがAmazonや楽天と手を組みネットスーパーへの参入を相次いでいますが、ローカルスーパーも参入しはじめ、今後競争が厳しくなることが予想できます。
平和堂ネットスーパーのポイント
それでは平和堂ネットスーパーの特徴とポイントをご紹介します。
- 1号店は京都府宇治市内の「アル・プラザ宇治東」
- 実店舗で扱う生鮮食品や加工食品など約1万点の商品に対応
- 注文には専用のスマホアプリが必要
- プラットフォームは10Xの「Stailer(ステイラー)」を使用
- 24時間購入可、朝7時までの注文で当日に配送(店舗受取も可)
- ただし、配送に関しては置き配のみに対応
- 1回の送料は418円で、5,500円以上の買い物で209円に
- 決済方法はクレジットカードのみ
平和堂ネットスーパーの戦略
平和堂が展開するスーパーは琵琶湖周辺など郊外型の店舗が多いのですが、今回のネットスーパーに関しては人口密度が高い地域に限定して展開します。一般的には郊外型の店舗がある商圏の方が高齢者やファミリーが多く、配送ビジネスの需要が高いと考えられます。しかし、郊外は人口密度が低く配送が非効率になりコストが嵩むため、ある程度の人口密度が求められるようです。同社曰く「半径4〜5kmの商圏で一定の世帯数を確保できる店舗」のみに導入すると。
平和堂は今回のネットスーパーの展開により、今まで実店舗に訪れていた既存顧客の購入頻度を増やすことを第一の目標とし、その後、平和堂が苦手とする若年層の取り込みを狙っているようです。今まで同社は主に50〜70代をメインターゲットとして展開してきましたので、その店舗運営の方法がどれだけ若年層に響くのか注目です。また、先駆けて人口密度が高い地域でネットスーパーを展開しているライフや西友とどのように差別化を図るのかも注目ですね。